熱拡散率(Thermal Diffusivity)
物質中における温度変化の伝わりやすさを表す指標です。単位は m²/s(実用的には mm²/s)が用いられます。
1. 熱伝導率との違い
「熱伝導率」が熱エネルギーの移動のしやすさを表すのに対し、「熱拡散率」は温度の状態が周囲に広がるスピードを表します。たとえ熱を伝えやすい物質であっても、その物質自体を温めるのに多くのエネルギーが必要(比熱が大きい)な場合、温度の伝わり(熱拡散率)は遅くなります。
2. 測定:レーザーフラッシュ法
厚さ d の試料表面にレーザーを照射し、裏面の温度が最大上昇値の半分に達する時間(ハーフタイム:t₁/₂)を計測することで算出します。
α = 0.1388 × d² / t₁/₂
3. 活用シーン
- 半導体の放熱設計(熱を素早く逃がす必要がある)
- 調理器具の選定(焼きムラの少なさに影響)
- 建築資材の遮熱性能評価
- 熱伝導率が高く薄い材料の場合直接計測可能なのは熱拡散率となる
