電子機器や素材開発において、熱設計は性能と信頼性を左右する重要な要素です。
その中でも「熱伝導率」の正確な把握は欠かせません。
しかし、自社で測定環境を整えるのは難しく、外部の受託測定サービスを利用するケースが増えています。
ここでは、熱伝導率の受託測定サービスを比較し、選ぶ際のポイントを解説します。
1.熱伝導率測定の基本と主な方式
(1)定常法と非定常法の違い
熱伝導率測定には大きく分けて「定常法」と「非定常法」があります。 定常法は、試料に一定の温度差を与え、熱流が安定した状態(定常状態)で測定する方式です。 代表的な手法に「保護熱板法」「熱流計法」などがあります。 一方、非定常法は短時間で測定できるのが特長で、「周期加熱法」「レーザーフラッシュ法」などが広く使われています。
(2)測定対象による手法の選択
樹脂・セラミックス・金属など、試料の種類によって適した測定法は異なります。 たとえば、熱伝導率の低い樹脂や断熱材は定常法、高熱伝導の金属や炭素系材料には非定常法が向いています。 測定依頼時には、試料の種類や目的を明確に伝えることが重要です。
2.受託測定サービスの選び方
(1) 測定方式と対応範囲
依頼先によって、対応できる測定法が異なります。 例えば、定常法のみ対応の研究所もあれば、非定常法まで幅広く扱う企業もあります。 測定対象の熱伝導率範囲(例:0.1〜1000 W/mK)や試料サイズの制約も確認しておきましょう。
(2) 測定精度と実績
測定精度を重視する場合は、校正データの有無や標準試料との比較実績を確認すると安心です。 JIS規格(例:JIS R 7240、ASTM D5470など)に準拠しているかどうかも判断基準になります。
(3) 納期と費用
納期は数日〜数週間と依頼先によって差があります。 試料数が多い場合は、事前にスケジュールを確認しておくのがおすすめです。 費用は一般的に、1試料あたり2万円程度~が目安です。
(4) 測定報告書の内容
報告書に「測定原理」「試料情報」「各種条件」などが明記されているか確認しましょう。 再現性の高い結果を得るためには、報告内容の透明性が重要です。
3.代表的な受託測定機関の比較表
| 機関名 | 主な測定方式 | 特徴 | 対応範囲 | 参考費用 |
|---|---|---|---|---|
| (株)ベテル ハドソン研究所 | 定常法・非定常法 | 電子機器や放熱材料に特化。幅広い材料に対応。 | 0.1〜2000 W/mK | 約2万円~/試料 |
| A社 | レーザーフラッシュ法、熱流計法 | 熱物性測定装置メーカーとしての高精度データ。 | 0.2〜2000 W/mK | 約4万円~/試料 |
| C社 | 定常法(ASTM D5470準拠) | サーマルグリスやTIM材料評価に特化。 | 〜50 W/mK | 約2万円~/試料 |
| 大学・公的機関 | 定常法/非定常法(研究設備) | 研究目的での測定対応。結果の再現性に優れる。 | 試料により応相談 | 要相談 |
4.まとめ
熱伝導率の受託測定を依頼する際は、測定方式・精度・費用・納期の4つを比較することが大切です。
自社の目的に合った測定手法と信頼できる測定機関を選ぶことで、
開発効率や製品品質の向上につながります。
熱設計や新材料の開発に関わる技術者にとって、最適な測定パートナーを見つけることが成功の鍵です。
受託測定先に迷ったら、ベテル ハドソンん研究所までお問い合わせください。下記のリンクからお問い合わせ頂けます。
https://hrd-thermal.jp/contact/