こんにちは、アワノッチです。

『エヌプラス2015』(9/30~10/2@東京ビックサイト)で、当社ブースにお越しいただいた方々、
ご来場ありがとうございました。

昨年と比べると、東ホールから西ホールへ移動や規模の縮小というマイナス要素を考慮し、
例年より少ない集客になりそうだと予想していましたが、
実際には、大変多くのお客様と出会うことができました。
本当にありがとうございます。

さて、今回は、
「赤外カメラで液体の温度を測定できるか?」
という内容で実験をおこないます。

まずは、紙コップに約90℃のお湯を入れ、その水面を赤外カメラで観察します。

水の放射率は0.96と1に近いので、
温度はそこそこ正確に測定できるはず、と思っていたのですが・・・

放射率とは・・・
放射率とは、物体が熱放射で放出する光のエネルギー(放射輝度)を、同温の黒体が放出する光(黒体放射)のエネルギーを 1 としたときの比。 0 以上 1 以下の値(無次元量)であり、物質により、また、光の波長により異なる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%8E%87(wiki)




<赤外カメラ観察動画>




動画で見ると、水面での対流の様子がよくわかります。
さて、温度を測定するには、一体どの領域の温度を測定すればいいんだ? 

よく見ると、温度の高いものが下の方から湧き出しているように見えます。

お湯の対流

これは高温の液体が表面に吹き出し、低温の液体がコップの底の方に沈んでいる様子です。
有名なお風呂の例ですね。


高温になると、分子間の間隔が大きくなる
⇒ 間隔が大きくなると、密度が小さくなる
⇒ 密度が小さくなると、重さが軽くなる
⇒ 重さが軽くなると、浮き上がる
という具合です。

実際は、「液体の対流」だけでなく「液体内部の熱伝導」も起こっているはずですが、
見てわかるように、対流の影響が非常に大きいです。

それでは、赤外カメラの観察画像は、
水面からどれくらいの深さの温度分布なのでしょうか?

赤外カメラ観察深さとお湯の対流


水面から2~4mmの深さの様子であることが知られています。

とすると・・・
かき混ぜて、よく混ざった瞬間の水面を温度分布の平均を計算するという方法が良さそうです。




それではやってみましょう!


・・・と思ったのですが、赤外カメラを校正していませんでした。
校正は非常に面倒なので、続きはまたそのうちに・・・


(著:アワノッチ)