どーもノグッチャンです♪
皆さん夏休みはいかがでしたか?
休暇を満喫できたでしょうか?
・・・ってGW明けと同じ質問でしたね(笑)
さて、当社では、
「実際に熱物性測定をしているところが見たい」というお客様のために、
熱拡散率のデモ測定をお見せしております。
デモ測定には、通常は銅(Cu)を使用します。
銅(Cu)を使用している理由は、
◇ 当社の基準試料として、銅(Cu)を採用していること。
◇ 純物質なので、測定が簡単で、測定時間も短縮できること。
があります。
実際に、当社でデモ測定に使用している試料は以下の物です。

年季が感じられますね・・・
使い込んでるのが、お分かりになると思います(苦笑)
ところどころ塗布したグラファイトが剥がれてしまい、
銅(Cu)が見えてしまっている部分があります。
デモの際に、この試料を測定しようとすると、
お客様から
「こんな黒化にムラがあって、ちゃんと測定できるの??」
といった質問を、毎回いただきます。
まぁ、この試料を見れば、当然私でも心配して聞くと思います。
ですが、この試料でも問題ありません。
きちんと熱拡散率の測定をおこなうことが可能です。
・・・というのを、今回は検証していきます。
検証用に新しく作成したのが、以下の試料。

通常使用している試料と同等の銅(Cu)を、
わかりやすくするため、左右で黒化の仕方を変えました。
向かって左半分が「ムラがない部分」で、黒化膜の予想厚みは2~3μm、
右半分が「ムラがある部分」で、黒化膜の予想厚みは1μm未満です。
<注意!>
黒化をしっかりしないと、測定信号が弱くなりますので、
黒化膜は、しっかり塗布することをオススメします。
あまり厚く塗布しすぎると、黒化の物性の影響が関わってきますが・・・
(※ 銅(Cu)の場合、黒化膜の厚みを試料厚みの1%以内に抑える必要があります。)
まとめると、『厚すぎない程度に、しっかりと塗布する』ことが重要です。
黒化膜の「厚み」が熱物性測定に与える影響については、
以前のブログで書いていますので、参考までに併せてご覧ください。
<参考URL>
当社へお越しの際は、ぜひノグッチャンに同じ質問をしてみてください。
目の前で実証いたします
(著:ノグッチャン)
皆さん夏休みはいかがでしたか?
休暇を満喫できたでしょうか?
・・・ってGW明けと同じ質問でしたね(笑)
さて、当社では、
「実際に熱物性測定をしているところが見たい」というお客様のために、
熱拡散率のデモ測定をお見せしております。
デモ測定には、通常は銅(Cu)を使用します。
銅(Cu)を使用している理由は、
◇ 当社の基準試料として、銅(Cu)を採用していること。
◇ 純物質なので、測定が簡単で、測定時間も短縮できること。
があります。
実際に、当社でデモ測定に使用している試料は以下の物です。

年季が感じられますね・・・
使い込んでるのが、お分かりになると思います(苦笑)
ところどころ塗布したグラファイトが剥がれてしまい、
銅(Cu)が見えてしまっている部分があります。
デモの際に、この試料を測定しようとすると、
お客様から
「こんな黒化にムラがあって、ちゃんと測定できるの??」
といった質問を、毎回いただきます。
まぁ、この試料を見れば、当然私でも心配して聞くと思います。
ですが、この試料でも問題ありません。
きちんと熱拡散率の測定をおこなうことが可能です。
・・・というのを、今回は検証していきます。
検証用に新しく作成したのが、以下の試料。

通常使用している試料と同等の銅(Cu)を、
わかりやすくするため、左右で黒化の仕方を変えました。
向かって左半分が「ムラがない部分」で、黒化膜の予想厚みは2~3μm、
右半分が「ムラがある部分」で、黒化膜の予想厚みは1μm未満です。
※ 今回は、分かりやすくする為、わざとムラを大きくしております。
◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇
測定箇所によって違いがあるかどうかも検証したいので、
今回はランダムで5点の熱拡散率測定をします。
(測定は、サーモウェーブアナライザTAでおこないました。)
さて、測定結果は・・・
※文献値は、熱物性ハンドブックを参照。銅(Cu)の熱拡散率は、117[×10-6m2s-1]
どちらも似たような結果になりましたね。
文献値ともよく一致しています。
ということで、
この試料では、黒化にムラがあっても問題なく測定できることが分かりました。
「黒化膜のムラで、熱拡散率測定の結果はどう変わるか?」の答えは、
(銅に限ってですが、)『変わらない』となりました。
◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇
測定箇所によって違いがあるかどうかも検証したいので、
今回はランダムで5点の熱拡散率測定をします。
(測定は、サーモウェーブアナライザTAでおこないました。)
さて、測定結果は・・・
試料 | 黒化 ムラの 有無 |
試料 厚み [μm] |
測定 方向 |
熱拡散率 [ ×10-6m2s-1] | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 平均 | 標準偏差 | 文献値との 比較[%] |
||||
銅 | 有り | 607 | 垂直 | 115 | 116 | 114 | 119 | 117 | 116 | 1.9 | ▲0.7 |
水平 | 116 | 117 | 119 | 116 | 117 | 117 | 1.2 | 0 | |||
無し | 609 | 垂直 | 114 | 121 | 120 | 119 | 117 | 118 | 3.2 | 1.0 | |
水平 | 118 | 118 | 118 | 117 | 118 | 118 | 0.4 | 0.7 |
どちらも似たような結果になりましたね。
文献値ともよく一致しています。
ということで、
この試料では、黒化にムラがあっても問題なく測定できることが分かりました。
「黒化膜のムラで、熱拡散率測定の結果はどう変わるか?」の答えは、
(銅に限ってですが、)『変わらない』となりました。
<注意!>
黒化をしっかりしないと、測定信号が弱くなりますので、
黒化膜は、しっかり塗布することをオススメします。
あまり厚く塗布しすぎると、黒化の物性の影響が関わってきますが・・・
(※ 銅(Cu)の場合、黒化膜の厚みを試料厚みの1%以内に抑える必要があります。)
まとめると、『厚すぎない程度に、しっかりと塗布する』ことが重要です。
黒化膜の「厚み」が熱物性測定に与える影響については、
以前のブログで書いていますので、参考までに併せてご覧ください。
<参考URL>
「熱拡散率の測定において、黒化膜があたえる影響を検証する。」
◇ その1 銅(Cu)の場合
◇ その2 タンタル(Ta)の場合
◇ その3 SUSの場合
◇ その4 ポリカーボネート系試料の場合
当社へお越しの際は、ぜひノグッチャンに同じ質問をしてみてください。
目の前で実証いたします

(著:ノグッチャン)