こんにちは、サーモマンです。

今日は、樹脂材料(ポリエチレン)の物性値についてご紹介します。

ポリマーは、製造方法による物性の違いが大きく、
材料の種類ごとに、物性が一つに決められないそうです。
(大学の先生から教えていただいたことの受け売りです。)

たとえば、機械特性は
同じポリエチレンであっても、物性値は全く違うと考えて良いようです。

身近な例でいうと、レジ袋と荷造りひも。

ppひもとレジ袋 













見た目は違っても、同じポリエチレンです。
(正確に言うと少し違いますが・・・)

荷造りひもは、紐の長さ方向には伸びないですね。
手で引っ張って切ろうと思っても、まあ無理です。 

一方、レジ袋は、簡単に手で破くこともできるし、伸ばすこともできます。 


■ この違いは、どうして起こるのか?
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荷造りひもを製造する過程で、
紐の長さ方向に、強く延伸させていることによります。

延伸により、紐の長軸方向に分子が配向し
共有結合ができて、強固な結合となります。 

共有結合ができていれば、熱拡散率も高くなっていると考えられます。

よって、荷造りひもの熱拡散率は、
長軸方向 > 短軸方向   と予想されます。

今回は、実際の測定はおこなっていませんが、
時間ができたら、実測して再度ご紹介したいと思います。


■ 結論
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樹脂材料は、モノによって物性値がまったく異なるため、
文献値を探すよりも、実測を行ったほうが確実です。


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計測の重要性が、ますます高まりますね。


(著:サーモマン)



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