こんにちは。
サーモマンです。

今日はCFRPの測定です。
CFRP、炭素繊維強化プラスチックですね。
今話題になっているB787にも使われている材料です。
(余談ですが、B787のトラブルは早く収束してほしいですね。)

CFRPですが、炭素繊維が板状の面内に配向しています。
一方で炭素繊維は長手方向の熱拡散率が高いと考えられること、
面内方向に連続的に炭素繊維が配置されていることから、
面内方向は高い熱拡散率となると予想されます。
また、厚み方向はその逆で炭素繊維に直行する方向で
熱が伝わりますので、厚み方向は低い熱拡散率となると予想されます。

今回測定したCFRPは、民生用で、Web上で購入しました。
Web上で購入できるCFRPはラジコンのシャーシなどに使うために
販売されているようです。(こんなやつ↓)

cfrp

CA3G0250

そういえば、
小学生の時に遊んだタミヤや京商のオンロードラジコンのシャーシは
FRP(GFRP、ガラス繊維強化プラスチック)が使われていました。
ラジコンの世界も新しい材料がどんどん入ってきているようです。
スキー板にもGFRPとCFRPとかケブラー繊維のタイプもありました。
今はどうなんでしょう?

さて、測定結果ですが、以下のようになりました。

面内方向:2.0×10^-6m^2s^-1
厚み方向:0.4×10^-6m^2s^-1


ということで予想通り、面内方向の熱拡散率が高いですね。
注意が必要な点は、厚み方向の測定において、
意外と場所による違いが大きいということです。
上記の測定値は平均値を掲載しております。

また、複合材料ですから、
今回の試料はこのような結果になりましたが、
ものが違うと相当違った値になるでしょう。
私が以前測定したCFRPは銅やアルミ並みの熱拡散率でした。

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