熱を逃がすアプローチその1では、
材料自体の熱伝導性の話題でしたが、
最近注目されるポイントとしては、
界面の問題があります。

界面の熱抵抗の問題です。(注釈1)

通常いくつかの材料の組み合わせで、
熱伝導性を向上させようとしますが、
その場合、
材料と材料の境界に起伏があります。
起伏はゼロにしたいところですが、
追加の加工が入るとコストアップにつながります。

したがって、熱抵抗を下げる



熱伝導率の低い空間をなくして熱を拡散させたい。



材料に熱伝導性と柔軟性と粘着性を持たせる。
(放熱シート、放熱グリース、フェイズチェンジシート)

イメージとしてはこんな感じ。

界面抵抗を減らす


このような材料の熱拡散性を評価したい場合、
柔軟性を持たせているので、
圧力をかけて測定すると、
ワークが変形して、
正確な測定結果が得られなくなります。
(もちろん圧力をかけた状態の測定が必要な場合もあります。)

当社のサーモウエーブアナライザー/TAは、
非接触で測定できますので、
このような、材料に対応した測定が可能です。

また、複層の材料となりますので、
データブックに熱伝導率の記載がないことが多く、
定量的な性能評価には、測定が欠かせません。

測定依頼は、
株式会社ベテル下記メールアドレスまでご連絡ください。
k-hatori@bethel.co.jp

注釈1:
厳密に界面熱抵抗というと、
いろいろな議論が出てきます。
熱抵抗は熱伝導率の逆数と距離を合わせた概念です。
一方で本当の界面というと、
材料と材料の境界で、
本来厚み(距離)はありませんから。

ここでは、
材料と材料の間に隙間ができて、
そこが熱伝導を阻害してますよ程度の
意味で捉えてください。