装置開発から熱設計、ソフト開発までを主に担当している
「アワノッチ」と申します。

これから、月1くらいでブログを書く事になると思います。
このブログを読んでくださる方に、少しでもプラスになるような
内容を書きたいと思っていますので、よろしくお願いします。



ハドソン研究所では、「熱拡散率」や「熱浸透率」など、
いろいろな熱物性値を測定していますが、
どんな熱測定でも、準備にはけっこう手間がかかるものです。


今回は「測定誤差を減らすための、熱電対接着の4つのポイント」です。

当たり前のことですが・・・
熱電対の測定誤差を少なくするためには、
『熱電対の先端の温度を、物体の温度に一致させること』が必要です。


測定誤差の起こる主な原因は以下の2つ。
-----------------------------
◇ 接触面の熱抵抗
◇ 熱電対の素線からの放熱
-----------------------------

では、誤差を少なくするために、どうしたら良いかというと・・・
方法は4つ。


1.グリースなどを利用して点接触から面接触に!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
点から面接触にすることで、測定対象の熱を、確実に熱電対の先端に伝えます。
なるべくなら、銀(Ag)ペーストやはんだなど、熱伝導率が高いものが良いです。
また、付け方によって、測定値がバラつくことがあります。
しっかりと付けることが大事なんです。


2.金属テープで固定! テープの面積は小さく!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
金属テープを使うことで、測定対象に接触していない面にも熱を伝えます。
その際、金属テープの使用面積は、できるだけ小さくします。
測定対象が小さいものに対して、テープ面積を大きくしてしまうと、
テープが放熱器のようになってしまうからです。


3.金属テープの放射率を測定対象に合わせる!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
樹脂などの放射率(=吸収率)の高い材料の場合、
放射率の低い金属テープで固定すると、実際よりも高い温度が
測定されてしまうことがあります。
その場合は、金属テープの表面を黒体スプレーなどで処理することで対処できます。


4.素線が細く熱伝導率の小さい熱電対を使う!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
これは、熱電対の素線からの放熱を少なくするためですね。
極力細い熱電対を使用することで、測定対象物から熱電対への熱の移動量を減らす
ことができます。

熱電対の接着

  ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇ - ◇



熱電対の接着だけでも、これだけ注意することがあります。

熱設計では、シミュレーションだけでなく、
実際に温度を測定することも大事な作業ですので、注意深く行いたいものです。


(著:アワノッチ)


熱物性測定のご依頼・ご相談は、
株式会社ベテル、お問い合わせフォームをご利用ください。
http://www.bethel-thermal.jp/contact/index.html